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和田重次郎の顕彰碑:「探検家」「探検王」日の出町の誇り、除幕 /愛媛(毎日インタラクティブ)

カテゴリ: 国内の新聞記事,新聞記事 — 2007年09月04日 火曜日

出典:毎日インタラクティブ

◇松山・歴史愛好家ら足跡を伝承

明治時代に活躍した松山出身の探検家、和田重次郎(1875〜1937)の顕彰碑などがゆかりのある松山市日の出町の石手川河川敷に建立され、3日、除幕された。地元の歴史愛好家らで作る「和田重次郎顕彰会」が市民に和田の足跡を伝えようと取り組んできた。 和田は幼いころに父親を亡くし、母親を助けて働き、1890(明治23)年、米国へ向け密航。しかし、捕鯨船に身売りされ、北極海で3年間働いた。イヌイットとの交流で犬ぞりの使い方を覚えた。

犬ぞりでアラスカを拠点に探検を繰り返し、金鉱、油田などを発見、明治時代後半から大正にかけて北極圏で延べ6000キロの探検をした。

この日除幕された顕彰碑には、香川県の庵治(あじ)石を使用。台座に業績を刻んだブロンズ製の胸像と、和田を主人公にした短編を書いた作家、新田次郎(1912〜80)の文学碑が合わせて除幕された。除幕式では、顕彰会会長の上岡治郎さん(81)や、中村時広市長らがあいさつした。

上岡会長は「日の出町の誇りであり、日本の誇り。和田重次郎は単なる『冒険家』ではなくて、目的を持って未開地を探った『探検家』」と話し、「探検王」と刻まれた胸像の台座の文字をうれしそうに見つめた。

和田はアラスカやカナダで、道を開拓した人として有名だという。アラスカとカナダの国境付近をスタート地点に毎年2月、和田が開拓した道を滑る犬ぞり大会が開かれている。【松田文】

毎日新聞 2007年9月4日

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